日本人のマスク着用離れは、いつになることやら…

日本人のマスク着用離れは、いつになることやら…

コロナ禍で日本国内では、これまで屋外ではマスク着用は原則不要、屋内では原則着用としていました。

2023年2月10日に、厚生労働省が「マスクの着用について」発表しました。2023年3月13日以降、個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本となりますという内容で、変更になりました。
厚生労働省HP「マスクの着用について」
厚生労働省HP「マスクの着用について」:
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kansentaisaku_00001.html

しかし、繁華街、公共施設、電車内、近所のスーパーに行ってみても、変わらずに、マスクを外している人は、ほとんど見かけません。まだマスクを着用する人が多いのが現状です。日本国民の心の内はどうなのだろうか?

マスクを着用する人は、まだまだ多い

一般的には以下のような理由から、まだマスクを着用する人が多いのかもしれません。

多くの人々がコロナウイルス感染症のリスクを意識しているため、感染予防のために引き続きマスクを着用することを選んでいる可能性があります。 変更時期が3月ということもあり、花粉症などのアレルギー症状の緩和にも役立つため、引き続き使用する人々も多いのでしょう。

また、マスクを着用することが当たり前になってしまったため、周囲の人々がマスクを着用している姿を見て、自分も引き続き着用することが習慣化してしまった可能性もあります。

しかし、一方で、マスク着用が解禁されたことにより、一部の人々は自分自身や周囲の人々がマスクを着用しなくてもよくなったことを喜んでいる人もいるでしょう。

ただ、感染症対策は今後も重要な課題であり、引き続き個人の判断や行動が求められることに変わりはないと思われます。

マスクの着用は義務だったのか?

日本国内において、コロナ禍当初、マスクの着用は義務ではありませんでした。政府は、「三つの密」を避けるため、原則としてマスクの着用や手洗い、消毒、咳エチケットなどの感染症対策を呼びかけました。

しかし、一部の自治体や施設では、マスクの着用が必要とされることがありました。また、政府は感染症の状況に応じて、後に「Go To トラベル」などの政策を導入する際に、一定の条件を満たした場合にマスクの着用を義務付けることもありました。

2020年11月に、政府は「新型コロナウイルス感染症等対策の基本方針」を改定し、一定の場面においてマスクの着用を原則とすることを盛り込んでいます。さらに、2021年4月には「特別措置法」の改正により、政府が緊急事態宣言を発令する場合には、マスクの着用を義務付けることが可能となりました。

つまり、日本国内においては、コロナ禍当初から現在に至るまで、マスクの着用が義務付けられたことはありませんでしたが、政府や自治体などが場合によっては着用を求めたり、条件付きで義務付けたりしていました。

マスク着用に関する指示や要請

マスク着用に関する指示や要請は、時期によって異なります。以下に、主な指示や要請をまとめると、

2020年2月〜4月頃:厚生労働省は、一般人に対して「外出時のマスク着用は、不特定多数の人との接触を避けるために有効」との見解を示し、原則としてマスク着用を呼びかけましたが、強制力はありませんでした。

2020年4月7日:政府は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、公共交通機関を利用する際にはマスクの着用を呼びかける「新しい生活様式」の取り組みを発表しました。これに伴い、一部の自治体では、公共交通機関の利用時にマスクの着用を義務化しました。

2020年6月19日:政府は、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた「新しい生活様式」の基本方針を改訂し、原則としてマスクの着用を求めるようになりました。

2020年11月18日:政府は、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた「新しい生活様式」の改訂版を発表し、厚生労働省において、公共交通機関などの利用時のマスク着用を義務化する法令を作成するよう求めました。

2021年2月:政府は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、法令により、公共交通機関などの利用時にマスクの着用を義務付ける方針を発表し、都道府県知事に義務付けの要請を行いました。

2021年6月21日:政府は、緊急事態宣言の解除に伴い、法的拘束力を持たない「新しい生活様式」におけるマスク着用の原則を緩和し、自治体にマスク着用についての方針決定を委ねることとしました。

今後、マスク着用は義務付けられる?

感染状況や変異株の拡大等の状況によっては、再度マスク着用の義務化が検討される可能性はあります。

感染症対策は常に状況に応じて柔軟に対応する必要があります。現在は、ワクチン接種や感染症対策の進展によって、マスク着用義務化を解除した状況ですが、状況によっては再び義務化されることがあるかもしれません。

一方で、感染予防のためには引き続き、マスクの着用、手洗い、換気等の基本的な感染予防策を実践することが重要です。また、感染状況によっては、自主的にマスクを着用するなど、状況に応じた行動を取ることが必要です。

マスク着用のメリットやデメリット

マスクの着用には以下のようなメリットやデメリットがあります。

メリット

感染症予防

マスクは、自分自身が感染するのを防ぐだけでなく、周囲の人々への感染を予防することにも役立ちます。

アレルギー症状緩和
花粉症などのアレルギー症状の軽減にも効果があります。マスクは、空気中に浮遊する花粉やほこりなどの粒子を取り除くことができます。

顔の保護
風や冷たい空気から顔を保護することができます。特に寒い季節には、顔の保温にもなります。

デメリット

呼吸の制限

マスクの着用により、呼吸がしにくくなる場合があります。長時間マスクを着用することで、息苦しさやストレスを感じることがあります。

皮膚トラブル

マスクが肌に密着しているため、肌荒れやかぶれなどの皮膚トラブルが起こる場合があります。

誤った使い方による効果低下

マスクの使い方によっては、効果が低下することがあります。例えば、マスクを下あごに下げたり、手で触ったりすることで、感染症予防の効果が失われる場合があります。

聞き取りの妨げ

マスクをしていると声が小さく聞こえたり、話しづらくなることがあります。

マスクで守れるモノ

マスクは、空気中のホコリ、花粉、ウイルス、細菌などから守ることができます。ただし、その効果はマスクの目の細かさに依存します。

一般的なホコリ、花粉、ウイルス、細菌の大きさは、
・ホコリ: 約0.1〜500μm
・花粉: 約10〜100μm
・ウイルス: 約0.02〜0.3μm
・細菌: 約0.3〜10μm

一般的な布製マスクの目の細かさは、約1μmから100μm程度で、これらの微粒子の中では、花粉と細菌が比較的取り除きやすく、ウイルスはより小さいため、N95マスクなどのより高性能なマスクが必要になる場合があります。ただし、マスクの素材や構造によっても目の細かさは異なるため、一般的な指標として考えてください。

また、マスクは、正しく装着し、密着性を確保することが重要です。不適切な着用や、マスクに穴がある場合は、効果が低下することがあります。

総合的に考えると、適切なマスクの選び方や使い方を守り、状況に応じて適切なマスクを使用することが重要です。

最後に

マスク着用は、個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本となりましたが、
厚生労働省HP「マスクの着用について」
感染拡大防止対策として、マスク着用が効果的である。場面などついては、マスクの着用を推奨します。となっていますので、まだまだマスク着用離れは、先になるのでしょう。

梅雨時期、夏の猛暑になれば、マスク着用で呼吸がかなり苦しくなるので、その時がマスク着用離れ時期かもしれません。

いや、再び新型コロナウイルスが感染拡大してしまい、再びマスク着用の呼びかけが始まるかもしれません。 それは神のみぞ知るとこなのでしょう。